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~“困難ケース”の前に、その人がいる~

「困難ケース」
この言葉は、ときに便利です。
情報共有が早くなり、注意点が伝わり、備えができます。
でも同時に、その人を“最初から難しい人”として先入観を持って見てしまう入口にもなり得る。
だから私たちは、この言葉を使うときほど慎重でありたいと思っています。

当ホームにも、いわゆる「困難事例」として紹介される方はいらっしゃいます。
けれど、私たちは“一足飛びにお断り”はしません。まず考えるのは、たった一つ。
“私たちが断ったら、この方が行ける場所は他にあるのだろうか”

退院前カンファレンスでお話を伺うと、「暴言・暴力がある」と共有されることもあります。もちろん、安全は最優先。リスクは正面から受け止め、体制も準備します。
ただ、不思議なことに、実際にご入居されてみると、問題視するほどでもないケースがあるのです。

私自身、直接お話したことがあります。至って普通。少しお話好きで、こちらが上手に区切らないと、つい長話になってしまう……そのくらい。
“困難”だったのは、その方自身というより、環境の不一致や、関わり方のすれ違いだったのかもしれません。

うちのスタッフは、相手を追い詰める言葉を選びません。否定せず、急がせず、安心できる距離感をつくる。(と、私は信じています。そうじゃないという時は、ご一報ください!!)
そして「困った行動」だけを見ずに、「なぜ今そうなるのか」をチームで考える。
その積み重ねが、結果として“困難”をほどいていくのだと思います。
パリアティブケアは、病気だけを診るケアではありません。
その人の背景、これまで、そして今の不安に目を向けるケアです。

もし、受け入れ先に迷う方がいらっしゃったら、一度、話を聞かせてください。
“断るため”ではなく、“一緒に道を探すため”に。

※このブログは、パリアティブケアホームのInstagramにて投稿したものを再編集して
ご紹介しています。

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